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第7号(平成16年4月)

◆◆◆うつ病のはなし◆◆◆
 
 周りで不幸があって,うつ的な気分になったり,一過性にいろいろ考えて眠れなかったりということはほとんどの皆さんがおありではないでしょうか。でも,その場をすぎれば,その抑うつ的な気分は解消され,通常の作業ができるものです。

 しかし,その抑うつ的な気分が継続し,寝たけど熟睡感がない,午前中がどうしても調子が悪いなどがあればそれは「うつ病」かもしれません。

 うつ病は「なまけ病」ではありません。今では,脳の中を活性化する物質(カテコラミン)が上手く働かないために起こると考えられています


 うつ病になると絵のような1日のパターンを示します。


 また,うつ病の時はこころだけでなく,右側の図のように身体にも症状が出てきます。また,こころの症状は全く見えず,身体の症状の方が見えるという「仮面うつ病」というのもあります。もちろん,仮面うつ病もうつ病ですから,うつのくすりで非常に改善します。




 さて,うつ病と似て非なるものに「神経症」があります。神経症は簡単に言うと「ストレス」や「疲れ」,「不安」からくる病気と言うよりは症状です。うつ病の症状との違いとしては,うつ病が午前中調子悪く,午後よくなるのに対して,神経症は,時間が経つにつれて調子が崩れてくるところにあります。それ以外の症状はうつ病と似ているので,気になった際は精神科に受診されるのがよいでしょう。


 でも,精神科って・・・という方が多いのでは?精神科のイメージって皆さんはどんな感じでしょう?「わめいている人がいる」,「鉄格子がある」などでしょうか?でも,精神科のクリニックは,非常にきれいで確かに調子が悪いときは,ぶつぶつと言っている患者さまもいますが,ほとんど静かです。普通の診療所や病院に比べ,消毒薬臭くもないし,感じがいいのではないかと思います。

 では,おくすり通信なので,お薬の話を。うつ病の場合は表のような「抗うつ薬」というお薬を基本に,その他の症状があればその症状に合わ
せたお薬を組み合わせていきます。
分類 主な成分名(商品名)
三環系抗うつ薬
 
イミプラミン(トフラニール)
アミトリプチリン(トリプタノール,ノーマルン)
四環系抗うつ薬
 
ミアンセリン(テトラミド)
マプロチリン(ルジオミール)
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) フルボキサミン(ルボックス,デプロメール)
パロキセチン(パキシル)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI) ミルナシプラン(トレドミン)
 
その他
 
スルピリド(ドグマチール)
トラゾドン(レスリン,デジレル)

 抗うつ薬の作用は,脳の神経のつなぎ目(シナプス)でカテコラミンの量を増やして,脳の働きを活性化しましょうというものです。ただ,これらのお薬の効果が出るまでには,SSRIやSNRIで約2週間,三環系・四環系抗うつ薬では約3〜4週間かかり,また,三環系・四環系抗うつ薬に至っては,口が渇いたり,便秘になったり,気分が悪くなったりという副作用の方が効果よりも先に出てくるのも特徴です。なので,最近では,SSRIやSNRIが最初に選択される事が多いですが,やはり三環系・四環系抗うつ薬の方がよく効く方もいるので,医師といろいろ話し合っていく事が大切なようです。

 最後に,うつ病の治療には、家族や職場の人たちの助けが必要になります。うつ病について、正しい知識をもって、理解と愛情で支えてあげてください。患者さんに接する際には、次のことに注意しましょう。
 1.はげましは逆効果 。温かく見守りましょう
“頑張りたくても頑張れない”これがうつ病の患者さんの悩みです。そのため「頑張って」などという励ましの言葉はよけいに患者さんを追い詰めます。ただ、温かく見守ってあげることが何よりも励ましになるのです。
 2.考えや決断を求めることはやめましょう
患者さん自身に決断を迫ることはなるべく避け、「夕飯はカレーにしようか」などというふうに、日常生活においてなるべくこちらから提案してあげるようにしましょう。
 3.外出や運動を無理にすすめずとにかくゆっくり休ませましょう
うつ病の治療の基本はくすりと休養になります。まずはゆっくり休ませて、患者さんのこころやからだに溜まった疲れをとってあげるようにしましょう。
 4.重要な決定は先のばしにさせましょう
決断力が鈍って、優柔不断になっている患者さんに「仕事を休職するかどうか」というような大きな決断を迫るのは患者さんを追い込みます。患者さんが自分で決断するまでゆっくり待ってあげましょう。
 5.家事などの日常生活上の負担を減らしてあげましょう
まじめで責任感の強いタイプの患者さんが多いために、病状が悪くても無理して家事などをしようとしてしまいます。なるべく家族の方が家事などの負担は減らしてあげるようにしてあげましょう。
 6.できるだけ通院に付き添い、受診に同席しましょう
医師により多くの情報を正確に伝えるためにできるだけ受診に同席してください。また、医師の説明を患者さんと一緒に受けることでうつ病への理解が深まります。
 7.きちんとくすりをのむように気をつけてあげましょう
患者さんが症状の軽減やくすりの副作用に対する不安から、自己判断でくすりの服用をやめてしまうことがあります。このようなことはうつ病の回復を遅らせるので、くすりの服用を続けるようにサポートしてあげてください。

 うつ病は時間はかかりますが,必ず治る病気です。今は休むときなんだ,治療をするときなんだということを考えて,周りの方のサポートをしてください。

 ●今回の内容は,うつ・不安啓発委員会公式ホームページ「UTU-NET」(http://www.utu-net.com/)を参考に致しました。


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